介護福祉士の採用では、履歴書はあなたの第一印象を決める大切な書類です。
この記事では、採用担当者に熱意と人柄を伝え、好印象を与えるための履歴書の書き方を、基本マナーから具体的な例文のヒントまで網羅的に解説します。
履歴書の各項目で何をどう書けば良いのか、未経験やブランクがあっても自信を持って自己PRする方法が分かり、書類選考の通過率を高めることができます。

介護職未経験だけど、どうアピールすればいいのかな?履歴書の書き方も自信がないな…

大丈夫です。この記事を読めば、あなたの強みを引き出し、採用担当者の心をつかむ履歴書が作成できますよ
- 介護福祉士の履歴書の基本マナーと注意点
- 項目別(職務経歴、志望動機、自己PRなど)の具体的な書き方と例文のヒント
- 未経験・経験者・ブランクなど状況別のアピール方法
- 採用担当者に好印象を与えるためのポイント
採用担当者の心をつかむ介護福祉士の履歴書作成術
介護福祉士の採用において、履歴書は応募者の第一印象を決める重要な書類です。
まず、介護福祉士の採用で履歴書がなぜ重視されるのかを深く理解しましょう。
そして、履歴書作成の基本マナーや作成方法の選び方、読みやすい書類にするためのポイント、さらには証明写真のマナーや空欄を作らない工夫といった基礎を確実に押さえることが、採用への大切な第一歩となります。
これらの基本をしっかりと押さえることで、あなたの熱意や人柄が伝わる、採用担当者の心をつかむ履歴書を作成することができます。
介護福祉士の採用で履歴書が重視される理由
なぜ介護福祉士の採用選考において、履歴書がこれほどまでに重視されるのでしょうか?
採用担当者は履歴書を通して、応募者の社会人としての基本的なマナーや常識はもちろん、介護という仕事への理解度や熱意、そして利用者の方や同僚と円滑なコミュニケーションが取れる誠実な人柄かどうかも確認しています。
特に、介護現場ではチームワークや利用者さんとの信頼関係が不可欠であるため、書類から読み取れる人となりは重要な判断材料となるのです。
応募者が多数の場合、書類選考は面接に進む候補者を絞り込むための最初の関門として機能します。

書類だけで人柄まで見られているなんて、ちょっとプレッシャーだな…

だからこそ、丁寧に作成することで誠実さをアピールできるチャンスなのです
つまり、履歴書はあなたの「顔」であり、単なる経歴書ではなく、あなたの熱意や人となりを伝えるための大切なツールなのです。
履歴書作成の第一歩 基本マナーと注意点
履歴書作成に取りかかる前に、まず守るべき基本的なマナーと注意点を確認しましょう。
誤字脱字は絶対に避け、万が一書き間違えた場合は修正テープや修正液は使わずに新しい用紙に書き直すのが鉄則です。
日付(提出日または郵送日)や学歴・職歴欄の年号(和暦・西暦)は、履歴書全体で統一します。
学校名や会社名は略さずに正式名称で記載しましょう。
項目 | 内容 |
---|---|
誤字・脱字 | 絶対に避ける、提出前に複数回チェック |
修正方法 | 修正液・テープは不可、新しい用紙に書き直す |
年号表記 | 和暦か西暦で全体を統一 |
学校名・会社名 | 略さずに正式名称で記載 |
全体的な丁寧さ | 読みやすい字で、丁寧に書く |
提出前のコピー | 面接対策用に保管 |
空欄 | 基本的に作らない |
これらの基本的なルールを守ることで、採用担当者に「社会人としての常識がある」という良い印象を与えることができます。
手書きかパソコンか?作成方法の選び方
履歴書を手書きで作成するか、パソコンで作成するかは、多くの方が悩むポイントです。
企業からの指定がない限り、どちらの形式でも問題ありません。
近年はパソコン作成が一般的になりつつありますが、手書きには「丁寧さ」や「熱意」が伝わりやすいという側面もあります。
一方、パソコン作成は「効率的」で「読みやすい」というメリットがあります。
応募先の企業文化や職種に合わせて判断するのも良いでしょう。
迷った場合は、読みやすさを重視してパソコンで作成し、見やすいフォント(明朝体やゴシック体)を選ぶのがおすすめです。

パソコンの方が修正も楽だし、字に自信がないから助かるな

パソコン作成の場合は、Microsoft Wordなどで作成後、PDF形式で保存すると改ざん防止にもなりますよ
作成方法 | メリット | デメリット | おすすめの場合 |
---|---|---|---|
手書き | 丁寧さ、熱意が伝わりやすい | 時間がかかる、修正が大変、字によっては読みにくい | 字に自信がある、熱意を特に伝えたい、指定がある場合 |
パソコン | 効率的、読みやすい、修正が容易、データ管理が楽 | 個性が伝わりにくい場合がある | 指定がない、効率重視、読みやすさ重視、データ提出の場合 |
どちらの方法を選ぶにしても、丁寧さと正確さを心がけて作成することが最も重要です。
読みやすい書類にするためのポイント
内容が良くても読みにくければ、あなたの魅力は十分に伝わりません。
採用担当者が読みやすいと感じる書類にするためのポイントを押さえましょう。
文字の大きさや行間を適切に設定し、適度な余白を持たせることが大切です。
手書きの場合は、黒のボールペン(0.5mm~0.7mm推奨)を使用し、楷書で丁寧に書くことを心がけてください。
消せるボールペンは使用しません。
パソコン作成の場合は、フォントの種類(明朝体、ゴシック体など)とサイズ(10.5pt~11pt程度)を統一し、見出しを活用して情報を整理すると格段に読みやすくなります。
箇条書きや表を効果的に使うことも、情報を分かりやすく伝えるテクニックです。
項目 | 手書きの場合 | パソコンの場合 | 共通のポイント |
---|---|---|---|
文字 | 黒ボールペン(0.5-0.7mm)、楷書で丁寧に | フォント統一(明朝体/ゴシック体)、サイズ統一(10.5-11pt) | 誤字脱字がない |
レイアウト | 適度な文字間・行間、枠からはみ出さない | 見出し活用、箇条書き・表の活用、適切な余白 | 全体的なバランス、情報が整理されている |
その他 | 消せるボールペンは不可 | PDF形式での保存推奨 | 一文を短く、結論から書くことを意識する |
読み手を意識した「見やすいレイアウト」は、内容と同じくらい重要だと心得ましょう。
証明写真で与える印象と撮影マナー
履歴書に貼る証明写真は、あなたの第一印象を左右する重要な要素です。
3ヶ月以内に撮影した、清潔感のある写真を使用しましょう。
服装はスーツやジャケット着用が基本で、髪型やメイクも派手にならないように整えます。
表情は歯を見せずに口角を少し上げた、穏やかな笑顔を意識すると好印象です。
写真館やスピード写真機で撮影した、背景が無地のものを選びましょう。
貼り付ける際は、写真の裏面に氏名を記入し、剥がれないようにしっかりと糊付けします。
曲がったり汚れたりしないよう、最後に貼るのがおすすめです。
項目 | ポイント | 避けるべきこと |
---|---|---|
撮影時期 | 3ヶ月以内 | 古い写真、スナップ写真の切り抜き |
服装 | スーツまたはジャケット、白いシャツ・ブラウス推奨 | Tシャツ、パーカー、派手な柄物、露出の多い服 |
髪型・メイク | 清潔感を意識、前髪が目にかからないように、自然なメイク | 寝癖、派手な髪色、濃すぎるメイク |
表情 | 自然な笑顔(口角を上げる程度)、まっすぐ前を見る | 無表情、歯を見せる笑顔、上目遣い |
背景 | 無地(白、青、グレーなど) | 柄のある背景、散らかった背景 |
その他 | 裏面に氏名記入、まっすぐ丁寧に貼る | プリクラ、加工された写真 |
清潔感と誠実さが伝わる証明写真を用意し、採用担当者に良い第一印象を与えましょう。
空欄を作らないための工夫
履歴書の項目は、原則としてすべて埋めるのがマナーです。
「特に書くことがない」と感じる項目でも、「特になし」と書くのは避けましょう。
例えば、「趣味・特技」欄であれば、些細なことでも具体的に記述することで、あなたの人となりを伝えるヒントになります(例:「読書(月3冊程度、主に福祉関連の書籍を読んでいます)」「近所の清掃ボランティアに参加」など)。
「本人希望欄」も、特に希望がない場合は「貴社(貴法人)の規定に従います」と記載します。
どうしても書く内容が見つからない場合は、その項目がなぜ設けられているのかを考え、少しでも意欲や人柄が伝わるような表現を工夫してみましょう。

趣味とか特技って、大したことなくても書いていいのかな?

面接での会話のきっかけにもなるので、正直に書いて大丈夫ですよ
空欄を作らず、すべての項目を丁寧に埋めることで、あなたの真摯な姿勢と入職への意欲を示すことができます。
【項目別】介護福祉士の履歴書 書き方のポイントと例文
履歴書の各項目を正確かつ効果的に記述し、採用担当者に熱意と適性を伝えましょう。
ここでは、基本情報から本人希望欄まで、各項目の書き方と注意点を具体的に解説します。
ここでは、基本情報から本人希望欄に至るまで、それぞれの項目で押さえるべき書き方のポイントと注意点を具体的に解説します。
これらのポイントを一つひとつ丁寧に実践することで、あなたの魅力が十分に伝わる、選ばれる履歴書を作成することができます。
基本情報欄(氏名・住所・連絡先)の正確な記入
基本情報は、あなたという個人を特定し、連絡を取るための最も基礎となる情報です。
誤りがあると選考プロセスに支障をきたす可能性もあるため、正確に記入することが何よりも大切になります。
氏名は戸籍に記載されている通りに、住所は都道府県名から建物名、部屋番号まで省略せずに記載しましょう。
電話番号は日中繋がりやすい番号を、メールアドレスも日常的に確認するものを書きましょう。
項目 | 記入時の注意点 |
---|---|
氏名 | 戸籍上の表記で正確に |
ふりがな | 履歴書の様式指定に従う(ひらがな or カタカナ) |
年齢 | 提出日時点での満年齢 |
住所 | 都道府県から省略せずに記載(建物名・部屋番号も) |
電話番号 | 日中連絡がつきやすい番号 |
メールアドレス | 確認しやすい個人のアドレス |

ふりがなは「ふりがな」と「フリガナ」どっちで書けばいいの?

履歴書の様式に合わせて、指定された方を書きましょう!
記入ミスは注意力不足と見なされることもあります。
提出前に必ず、誤字脱字がないか、番地や電話番号に間違いがないかを確認することが重要です。
学歴欄 どこからどう書く?
学歴欄は、あなたの教育経歴を示す項目です。
どこから書くべきか迷うかもしれませんが、一般的には義務教育の終了後、つまり中学校卒業または高等学校入学から記載します。
学校名、学部、学科、コース名などは、「〇〇県立△△高等学校 普通科」のように正式名称で省略せずに書きましょう。
- 中学校卒業から記載を始めるのが一般的
- 学校名は「高校」ではなく「高等学校」のように正式名称を使用
- 学部、学科、コース名も省略せずに記載
- 入学・卒業(または修了)年月を正確に記載
- 年号(和暦・西暦)は履歴書全体で統一する

専門学校卒業だけど、どこから書けばいいんだろう?

高校入学から順に、専門学校名まで正式名称で書きましょう!
中退した場合は、「〇〇大学 △△学部 中途退学」のように記載し、理由を簡潔に添えることも可能です。
学歴はあなたの基礎的な知識や専門性を伝える要素となります。
職歴欄 職務経験の効果的な伝え方
職歴欄は、これまでの実務経験と、そこで得たスキルや知識を採用担当者にアピールするための重要なセクションです。
入社・退職した年月とともに、会社名や法人名は「株式会社□□」「社会福祉法人◇◇会」のように正式名称で記載します。
所属していた部署や担当した業務内容も簡潔に加えると、あなたの経験がより具体的に伝わります。
応募者の状況 | アピールポイントの例 (ペルソナ: 販売職経験) |
---|---|
未経験者 | お客様への丁寧な対応で培った傾聴力・共感力 |
商品説明や提案で磨いた分かりやすく伝える力 (コミュニケーション能力) | |
在庫管理や売上目標達成に向けた責任感・計画性 | |
他スタッフとの連携によるチームワーク・協調性 | |
経験者 | これまで担当した具体的な介護業務の内容と実績 |
習得した専門的な介護技術や知識 (例: 認知症ケア、看取りケア) | |
リーダー経験や後輩指導などのマネジメント・育成経験 | |
業務改善への取り組みや実績 |

販売職の経験しかないけど、どう書けば介護に繋がるかな?

接客で培ったコミュニケーション能力や、お客様に寄り添う姿勢をアピールしましょう!
在職中の場合は最後の職歴の後に「現在に至る」と書き、すべての職歴を書き終えたら、次の行に右寄せで「以上」と記載します。
退職理由は通常「一身上の都合により退職」としますが、面接で尋ねられる可能性も踏まえ、前向きな理由を準備しておくと安心です。
免許・資格欄 介護福祉士資格と関連資格の記載法
免許・資格欄は、あなたの専門性やスキルを客観的に証明する項目です。
保有している資格は必ず正式名称で、取得年月日(合格年月日や修了年月日)とともに正確に記載しましょう。
特に介護福祉士は重要な資格ですので、目立つように記載すると良いです。
資格・研修名 | 記載例 (正式名称) | 記載する日付 |
---|---|---|
介護福祉士 | 介護福祉士 取得 | 資格取得日 |
介護福祉士実務者研修 | 介護福祉士実務者研修課程 修了 | 修了年月日 |
介護職員初任者研修(旧ヘルパー2級) | 介護職員初任者研修課程 修了 | 修了年月日 |
介護支援専門員(ケアマネジャー) | 介護支援専門員 取得 | 資格取得日 |
普通自動車第一種運転免許 | 普通自動車第一種運転免許 取得 | 免許取得日 |
マイクロソフト オフィス スペシャリスト (MOS) | Microsoft Office Specialist Word 〇〇 合格 | 合格年月日 |

勉強中の資格も書いていいのかな?

「〇〇研修 受講中(〇年〇月修了予定)」と書くと意欲をアピールできますよ!
資格は取得した順に記載するのが一般的です。
介護に関連する資格だけでなく、普通自動車運転免許(特に訪問介護を希望する場合)や、基本的なパソコンスキルを示す資格(WordやExcelなど)も、業務に役立つ可能性があるため記載しましょう。
志望動機欄 熱意と施設への貢献意欲を示す書き方【例文ヒント付き】
志望動機は、数ある介護施設の中から「なぜ、この施設で働きたいのか」というあなたの熱意と、入職後にどのように貢献したいかを採用担当者に伝えるための、非常に重要な項目です。
応募先の法人や施設の理念、事業内容、特色などを事前にホームページなどでしっかりと調べ、共感した点や魅力を感じた点を、自身の経験や価値観、目指す介護観と結びつけて具体的に述べましょう。
- なぜこの施設なのか? (応募先の理念・特徴への共感、魅力に感じた点)
- なぜ介護福祉士なのか?/なぜこの仕事なのか? (介護への思い、目指すきっかけ)
- 自身の経験・強みをどう活かせるか? (前職の経験、介護経験、人柄など)
- 入職後にどう貢献したいか?/将来どうなりたいか? (具体的な目標、学びたいこと)

未経験だけど、どうしてここで働きたいか、うまく書けるかな…

販売で培った「人に寄り添う力」と施設の理念を結びつけてみましょう!
前職の販売経験を通じて、お客様一人ひとりの状況や気持ちに丁寧に耳を傾け、その方に合った提案をすることにやりがいを感じてまいりました。
特に、ご高齢のお客様との関わりの中で、より深く長期的に人の生活を支える仕事に就きたいという思いが強くなりました。
貴施設のウェブサイトで拝見した、『ご本人の意思を尊重し、その人らしい生活を支える』というケア方針に深く共感しております。
これまでの経験で培った傾聴力と状況に応じた対応力を活かし、利用者様やご家族に安心していただけるような温かいケアを提供し、チームの一員として貢献したいと考え、志望いたしました。
抽象的な言葉だけでなく、具体的なエピソードや応募先への理解を示すことで、あなたの熱意と本気度が伝わります。
前職への不満ではなく、ポジティブな転職理由を述べることが大切です。
自己PR欄 強みと人柄を伝える具体例【例文ヒント付き】
自己PR欄は、あなたの持つ強みやスキル、そして人柄が、応募先の施設でどのように活かせるかを具体的にアピールする絶好の機会です。
介護職では、専門知識や技術はもちろん、コミュニケーション能力、協調性、責任感、共感力、体力、忍耐力などが求められます。
あなたの強みを、これまでの職務経験やボランティア活動など、具体的なエピソードを交えながら説明しましょう。
- あなたの強みは何か? (介護職で活かせる能力・スキル・性格)
- その強みを裏付ける具体的なエピソードは? (過去の経験、実績、他者からの評価)
- その強みを応募先でどう活かし、貢献できるか? (施設の求める人物像との合致)
- 仕事に対する姿勢や価値観 (人柄、仕事への意欲)

私の強みってなんだろう?販売の経験からアピールできることあるかな?

お客様とのエピソードから、あなたの傾聴力や、ニーズを察する力をアピールできます!
私の強みは、相手の話を丁寧に聴き、その方の状況やニーズに合わせた提案ができることです。
前職の販売職では、お客様との対話を大切にし、潜在的なご要望を引き出すことを常に心がけておりました。
あるご高齢のお客様が、操作が難しいと感じていた商品について、根気強く何度も説明し、最終的にその方に合った別の使い方をご提案したところ、『あなたに相談して本当に良かった』と大変喜んでいただけた経験がございます。
この傾聴力と相手の立場に立った提案力は、利用者様一人ひとりの思いに寄り添い、その方らしい生活を支援する介護の現場でこそ活かせると考えております。
貴施設においても、利用者様やご家族との信頼関係を築き、質の高いケアの提供に貢献してまいりたいです。
採用担当者が「この人と一緒に働きたい」と思えるように、あなたの魅力が伝わる自己PRを作成しましょう。
応募先のホームページや求人情報をよく読み、求められている人物像を意識することも大切です。
長所・短所欄で自己分析をアピールするコツ
長所・短所欄は、あなたが自分自身を客観的にどのように捉え、理解しているかを示す項目です。
単に性格を述べるだけでなく、それが仕事、特に介護の現場でどのように影響するかを意識して書きましょう。
長所は具体的なエピソードを交えてアピールし、短所はそれを自覚した上で、どのように改善しようと努めているかを具体的に示すことが重要です。

短所って正直に書いて大丈夫なのかな?

短所をどう乗り越えようとしているかを伝えれば、自己理解力と成長意欲を示すチャンスになります!
- 介護業務に活かせる点を具体的に記述する (例: 責任感が強い、協調性がある、忍耐力がある)
- その長所を発揮した具体的なエピソードを簡潔に添える
以下の例文のように、前向きな姿勢を示すことや、短所であっても長所として言い換えられると好印象に繋がります。
私の長所は、目標達成に向けて粘り強く努力できる点です。
前職では…(具体例)。
この粘り強さを活かし、利用者様の目標達成に向けた支援に貢献したいです。
一方、短所は少し心配性なところですが、事前に十分な準備と確認を行うことで、ミスなく業務を進めるよう常に心がけております。
趣味・特技欄は人柄を伝えるチャンス
趣味・特技欄は、あなたの仕事以外の側面、つまり人柄や興味関心を採用担当者に伝えることができる項目です。
「特になし」と書くのは避け、何か一つでも記載しましょう。
具体的な内容を少し補足することで、あなたの人となりがより伝わりやすくなり、面接時の会話のきっかけにもなり得ます。
趣味・特技の例 | 補足説明の例 | 伝えられる可能性のある人柄・能力 |
---|---|---|
読書 | 月に3冊程度、主に福祉関連や歴史小説を読む | 知的好奇心、学習意欲 |
スポーツ観戦 | 地元のサッカーチームを応援、スタジアムにも足を運ぶ | 協調性、チームワーク意識 |
料理 | 新しいレシピに挑戦するのが好き、特に和食が得意 | 計画性、段取り力 |
地域ボランティア | 月に一度、地域の清掃活動や高齢者支援イベントに参加 | 社会貢献意欲、協調性 |
音楽鑑賞 | ジャンル問わず聴く、ライブに行くこともある | ストレス解消法、多様性受容 |
ガーデニング | ベランダで季節の花やハーブを育てている | 根気強さ、計画性 |

ボランティア活動って書いてもいいのかな?

ぜひ書きましょう!特に高齢者支援の経験は、介護職への関心の高さを示す良いアピールポイントになりますよ!
体力が必要な介護職では、スポーツや体を動かす趣味がアピールになることもあります。
また、チームで行う活動は協調性、細かい作業を伴う趣味は集中力や丁寧さを示す材料にもなります。
あなたらしさが伝わる内容を選びましょう。
本人希望欄で記載すべきことと書き方
本人希望欄は、基本的に「貴社(貴法人・貴施設・貴院など、応募先に合わせる)の規定に従います」と記載するのが一般的です。
給与や待遇に関する希望は、原則として選考が進んだ段階、例えば面接時などに確認・相談する方が適切です。
空欄のまま提出するのは避けましょう。
- 特に希望がない場合:
- 「貴社(貴法人・貴施設・貴院)の規定に従います。」
- 「貴社(貴法人・貴施設・貴院)の規定に準じます。」
- どうしても譲れない条件がある場合:
- 理由とともに具体的に記載する
- 例: 「育児のため、平日9時から16時までの勤務を希望いたします。」
- 例: 「現在、〇〇の資格取得を目指しており、週に1日(〇曜日)の研修参加を希望いたします。」
- その他:
- 連絡が取りやすい時間帯などを記載することも可能 (例: 「日中は仕事のため、18時以降にご連絡いただけますと幸いです。」)
- 複数の職種を募集している場合、希望職種を明記する (例: 「介護福祉士職を希望いたします。」)

特に希望はないけど、空欄でいいの?

空欄は避け、「貴施設の規定に従います」と書きましょう!それで問題ありません。
注意点として、あまりに多くの希望条件を記載すると、「条件に合わないと働けないのか」という印象を与えかねません。
本当に譲れない条件がある場合のみ、簡潔に記載するようにしましょう。
【経験・状況別】介護福祉士の履歴書アピール術
応募者の経験や現在の状況によって、履歴書でアピールすべきポイントは異なります。
自身の状況に合わせた効果的な伝え方を理解することが、採用担当者の関心を引きつけ、選考を有利に進めるための鍵となります。
ここでは、未経験から介護職を目指す方、経験を活かしてキャリアアップしたい方、ブランクからの復職を目指す方、そしてパート・アルバイトとして働きたい方、それぞれの状況に応じた履歴書の書き方とアピールのコツを見ていきます。
状況に応じた具体的な書き方を把握し、あなたの強みや熱意がしっかりと伝わる履歴書を作成しましょう。
未経験者が販売職などの経験を強みに変える方法
介護業界が未経験であっても、これまでの異業種での経験は貴重な強みとなります。
「介護の経験がないからアピールすることがない」と考える必要はまったくありません。
例えば、販売職で培ったコミュニケーション能力やお客様への対応力、チームで目標達成を目指した経験などは、介護の現場でも大いに活かせるスキルです。
前職でどのような経験をし、それが介護の仕事でどのように役立つのかを具体的に示すことが重要です。
前職(販売職など)の経験例 | 介護現場で活かせるスキル・強み |
---|---|
お客様への丁寧な接客・対応 | 利用者様やご家族との円滑なコミュニケーション能力、傾聴力 |
商品説明や提案力 | 利用者様の状態に合わせたケアプランの理解や提案力 |
クレーム対応経験 | 冷静な状況判断力、問題解決能力 |
売上目標達成に向けたチームワーク | チーム内での協調性、目標達成意欲 |
在庫管理や整理整頓 | 業務の効率化、整理整頓能力 |
後輩スタッフへの指導・育成経験 | 新人スタッフへの指導力、リーダーシップの素地 |

未経験だけど、販売の経験って介護の仕事で本当に役に立つのかな?

もちろんです。販売職で培った「人の話を丁寧に聞く力」や「相手に分かりやすく説明する力」は、利用者様やご家族との信頼関係を築く上で非常に大切なスキルですよ。
職務経歴欄や自己PR欄で、具体的なエピソードを交えながら説明すると、採用担当者もあなたが職場で活躍する姿をイメージしやすくなります。
自信を持って、これまでの経験が介護福祉士として働く上で大きな武器になることを伝えましょう。
経験者がキャリアを効果的にアピールする書き方
介護福祉士としての実務経験がある方は、即戦力としての期待が寄せられます。
そのため、これまでのキャリアで培ってきた具体的なスキルや実績を明確に示すことが重要です。
単に「〇年間、介護業務に従事」と書くだけでなく、どのような施設形態(特別養護老人ホーム、デイサービス、訪問介護など)で、どのような対象者(高齢者、障がい者など)に、どのようなケア(認知症ケア、看取りケア、レクリエーション企画など)を提供してきたのかを具体的に記載しましょう。
リーダーや教育担当などの経験があれば、それも大きなアピールポイントです。
職務経歴書を活用し、詳細な業務内容や成果を補足するのも効果的です。
アピールすべきキャリアの要素 | 記載のポイント |
---|---|
経験年数と施設形態 | 〇年間、社会福祉法人△△会 特別養護老人ホーム〇〇苑にて勤務 |
担当業務 | 認知症フロア担当、入浴・排泄・食事介助、レクリエーション企画・実施 |
実績・貢献 | ケアプラン作成への参加、業務改善提案による残業時間削減(月平均5時間) |
役職・役割 | ユニットリーダーとして新人指導を担当(3名) |
保有スキル・資格 | 介護福祉士、喀痰吸引等研修修了、普通自動車運転免許(AT限定) |
研修受講歴 | 〇〇法人主催 認知症ケア専門研修受講(令和〇年) |

経験はあるけど、どう書けば効果的に伝わるんだろう?

これまでの具体的な業務内容や実績、そして応募先の施設でその経験をどう活かしたいかを明確に示すことが大切ですよ。
応募先の施設が力を入れている分野(例えば、リハビリテーションや地域連携など)と自身の経験を結びつけ、「〇〇の経験を活かして、貴施設(法人)の△△に貢献したい」という形で具体的にアピールすることで、採用担当者への説得力が増します。
ブランクがある場合の履歴書の書き方
出産・育児、家族の介護、病気療養、あるいは資格取得のための学習など、様々な理由で一時的に仕事から離れていた場合でも、その期間について正直に、そして前向きに伝えることが大切です。
履歴書の職歴欄には、最後の職歴の後にブランク期間があることを正直に記載します。
その上で、ブランク期間中に何をしていたのかを具体的に説明できると、採用担当者の不安を払拭しやすくなります。
例えば、「育児に専念しておりましたが、その間も〇〇の研修を受講し、介護知識の維持向上に努めておりました」や「資格取得のため、〇〇の勉強に集中しておりました」のように、復職に向けた意欲や努力を示すことが重要です。
ブランク期間の説明ポイント | 記載例・伝え方 |
---|---|
理由の明記 | 「〇年〇月~〇年〇月 育児のため休職」「〇年〇月~〇年〇月 介護福祉士資格取得のため学業に専念」 のように簡潔に記載 |
期間中の活動 | 資格勉強、関連研修への参加、ボランティア活動、関連書籍の読書など、復職に向けた具体的な取り組みを記載 |
復職への意欲 | 「現在は就業可能な状況であり、貴施設にてこれまでの経験とブランク期間中に培った知識を活かしたいと考えております」のように前向きな姿勢を示す |
健康状態 | 病気療養が理由の場合、現在は業務に支障がないことを明記 |

しばらく仕事から離れていたんだけど、不利にならないか心配…

ブランク期間を正直に伝え、その間も学び続けていたことや、働く意欲が高いことを示せば大丈夫ですよ。
大切なのは、ブランクがあるという事実を隠すのではなく、その期間をどのように過ごし、現在働く準備が整っているかを採用担当者に理解してもらうことです。
自己PRや志望動機で、改めて仕事への熱意を伝えることで、ブランクを十分にカバーできます。
パート・アルバイト希望の場合の注意点
パートやアルバイトとして介護福祉士の仕事を探す場合でも、履歴書の基本的な書き方やマナーは正社員応募時と変わりません。
しかし、特に勤務条件に関する希望を明確に伝える点が重要になります。
履歴書の「本人希望欄」には、希望する勤務日数(例:週3日程度)、勤務時間帯(例:9時~16時)、希望曜日(例:平日のみ可、土日いずれか勤務可能など)を具体的に記載しましょう。
「〇曜日は不可」「〇時までの勤務希望」など、譲れない条件があれば正直に書きます。
なぜその働き方を希望するのか(例:「子どもの送迎のため」「家族の介護との両立のため」など)理由を簡潔に添えると、より丁寧な印象を与えます。
パート・アルバイト応募時の注意点 | 確認・記載すべき項目 |
---|---|
勤務条件の明記 | 本人希望欄に、希望勤務日数・時間帯・曜日を具体的に記載 |
希望理由の補足 | 可能であれば、なぜその勤務形態を希望するのか簡潔な理由を添える |
職務経歴の記載 | 正社員と同様に、これまでの職歴は正確に記載 |
志望動機・自己PR | 短時間勤務でも貢献したいという意欲や、活かせるスキルをアピール |
連絡可能な時間帯 | 本人希望欄に、連絡がつきやすい曜日や時間帯を記載すると親切 |

パート希望だけど、履歴書で特に気をつけることはありますか?

勤務日数や時間帯など、希望する条件を本人希望欄に具体的に書くことが大切です。限られた時間でも貢献したいという意欲を伝えましょう。
ただし、条件を詳細に書きすぎると、採用の選択肢を狭めてしまう可能性もあります。
絶対に譲れない条件を中心に記載し、面接時に詳細を相談するというスタンスも有効です。
パート・アルバイトであっても、仕事に対する熱意や責任感を持って貢献したいという姿勢を示すことが、採用を勝ち取る上で重要になります。
介護福祉士 履歴書の提出マナーと職務経歴書の準備
履歴書の提出方法や職務経歴書の有無は、採用担当者への第一印象を左右する重要な要素です。
ここでは、職務経歴書の必要性や書き方、さらに郵送・手渡し・メールそれぞれの正しい提出マナーについて詳しく解説します。
正しいマナーを身につけ、スムーズな書類提出を実現しましょう。
職務経歴書は必要?作成のメリット
職務経歴書は、履歴書だけでは伝えきれない、これまでの仕事内容や実績、スキルを詳細にアピールするための書類となります。
必須提出でなくても、作成することで採用担当者にあなたの経験や能力をより深く理解してもらい、選考で有利になる可能性が高まります。
特に、介護福祉士としての経験がある方や、未経験でも前職(例:販売職)の経験を介護の仕事にどう活かせるか伝えたい場合に有効です。

未経験だと職務経歴書って書くことあるのかな…

特に、介護福祉士経験者や、異業種(例:販売職)の経験を介護職にどう活かせるか具体的に伝えたい場合に有効です。
職務経歴書を添えることで、履歴書だけでは伝えきれないあなたの強みをしっかりとアピールできます。
職務経歴書の基本的な書き方とサンプル活用
職務経歴書の書き方に決まった形式はありませんが、見やすく、分かりやすく作成することが大切です。
これまでの職務内容、役職、具体的な実績、身につけたスキル(例:リーダー経験、新人教育、売上目標達成など)を、具体的な数字やエピソードを交えて記述します。
インターネット上で「介護職 職務経歴書 サンプル」などと検索すると、多くの見本が見つかります。
それらを参考に、自身の経歴に合わせて調整しましょう。
主な記載項目 | ポイント |
---|---|
職務要約 | 経歴全体を簡潔にまとめたもの |
勤務先企業・施設情報 | 正式名称、事業内容、従業員数などを記載 |
職務内容 | 担当した業務、役職、具体的な実績や成果を記述 |
活かせる経験・スキル | 応募職種で役立つ経験や知識、PCスキルなどを具体的にアピール |
自己PR | 履歴書とは違う角度から、熱意や強みを補足 |
サンプルを活用しつつ、オリジナリティのある職務経歴書を作成して、採用担当者の関心を引きつけましょう。
郵送する場合 封筒の書き方と送付状のマナー
履歴書を郵送する際は、封筒の選び方や書き方、同封物にもマナーがあります。
封筒は履歴書を折らずに入れられる白色の角型A4号または角型2号を選びましょう。
。
履歴書は直接封筒に入れず、透明なクリアファイルに入れてから封入します。
汚れや折れ曲がりを防ぐためです。
項目 | 詳細 |
---|---|
宛名書き | 表面に縦書き。住所、会社名・施設名(正式名称)、部署名、「御中」、担当者名「様」。敬称はどちらか一方を使用 |
「履歴書在中」 | 表面左下に赤ペンで縦書きし、定規で四角く囲む |
差出人情報 | 裏面左下に住所・氏名を縦書き |
封緘 | のり付け後、「〆」マークを記入 |
同封物 | 送付状(添え状)を一番上にし、クリアファイルに履歴書・職務経歴書(あれば)と共に入れる。送付状はパソコン作成が基本 |
細かい部分まで配慮することで、丁寧な印象を与えることができます。
手渡しする場合の注意点
履歴書を手渡しする場合も、郵送時と同様の準備が必要です。
履歴書はクリアファイルに入れ、封筒に入れて持参します。
封筒に宛名を書く必要はありませんが、裏面には自分の住所と氏名を書いておきましょう。

面接官に直接渡す時って、封筒のまま渡すのかな?

封筒から出して、相手が読みやすい向きで渡すのがマナーですよ
面接官に直接渡す際は、封筒からクリアファイルごと取り出し、相手が読みやすい向きで「こちらが応募書類です。
よろしくお願いいたします」と一言添えて両手で渡します。
受付で預ける場合は、封筒に入れたまま渡しましょう。
メールで提出する場合のファイル形式と本文
メールで履歴書を提出する際は、ファイル形式とメール本文の書き方に注意が必要です。
応募先から指定がない限り、履歴書や職務経歴書はPDF形式に変換して添付するのが一般的です。
ファイル名は「履歴書氏名」「職務経歴書氏名」のように、誰の何の書類か分かるように設定しましょう。
項目 | ポイント |
---|---|
パスワード設定 | 個人情報保護のため、添付ファイルにパスワードを設定し、パスワードは別メールで送るのが丁寧な対応 |
件名 | 「【履歴書送付】氏名/介護福祉士応募」など、一目で内容と差出人が分かるようにする |
本文 | 宛名、簡単な挨拶、履歴書を添付した旨、面接希望の旨、結びの挨拶、署名(氏名、住所、電話番号、メールアドレス)を簡潔に記載する |
添付ファイル | 添付漏れがないか、ファイル名が正しいか、パスワードが設定されているか(設定した場合)などを送信前に必ず確認 |
メールのマナーも評価の一部と捉え、丁寧な対応を心がけることが大切です。
介護福祉士の履歴書の書き方が気になる人のよくある質問
まとめ
- 履歴書は人柄や熱意を判断する大切な書類
- 基本マナー遵守と正確で読みやすい作成
- 志望動機や自己PRでの具体性と貢献意欲の明示
- 未経験などの状況に応じた経験・強みのアピール
この記事では、介護福祉士の採用で重要となる履歴書の書き方を、基本マナーから具体的な例文のヒントまで解説しました。
採用担当者に熱意と人柄が伝わり、好印象を与える書類を作成するためのポイントが理解できたでしょうか。
この記事が皆様の採用に繋がれば幸いです。